童貞侍ニーチェは作家を目指していた。
しかし、家庭の事情により帰郷を余儀なくされることになった。
教師になることを決意した彼は、塾講師を勤めながら通信制の大学に入り、教員免許を取得することにした。
数ヵ月後のある日、友人(スーザン)からMIXIへの招待メールが届いた。最初は乗り気でなかったニーチェだが、日記があまりにも好評なため彼は浮かれてしまう。
なんだ、オレって人気あるじゃん。
マイミク申請の増加が、彼のカン違いをさらに助長させる。
おお、えらいこっちゃ。現実には友達少ねぇのに。
今では、彼は勉強もなおざりに日記の創作に取り組む始末。
ああ、なんてこった。
オレはこの2年の間に教員免許を取得しなければならないのに。
さらには教員採用試験にも合格しなければならないのに。
のび太にはしずかちゃんの愛が必要なのに。
はたしてニーチェは童貞教師になることはできるのか?
人類の存亡をかけた戦いの火ぶたが、いま切って落とされた。
[今までMIXIで公開された日記]
<いきなり最終回>
何か面白いことでも書こうかなと思いましたが、僕の日常はとてもつまらないことに気がつきました。どうやら、僕にはmixiは向いていないようです。みなさん、さようなら。
<復活祭>
スーザンのリクエストに応えて日記を復活。日記を休止して二日になる。驚異的な早さでのカムバックだ。それでは、スーザンのために笑いを一席。
一昨日の深夜、僕はいつものように家の屋根に上ってキュウリを食べていた。月は綺麗だった。少女の涙のようにキレイだった。僕は中学の頃好きだった娘のことを思い出していた。僕はバカだった。自分の気持ちを正直に伝えることができなくて、ついつい心にもない言葉を投げかけてしまった。
「オレはお前が好きだ。ヤギのようなにおいがするところが好きだ」
まだ続けようと思えば続けられるが、今日は夕方から担当する生徒がいるのでこれくらいにしておこう。
<ラーメンとウイイレと選挙カー>
昨晩のラーメンはおいしかった。僕はグルメじゃないので料理を批評するボキャブラリーに乏しい。それでも無理やり例えるなら、太平洋にトマトケチャップをかけたような味だった。
その後、友人宅でウイイレ三昧。タバコの煙(僕は喫煙しない)とゲームのやりすぎで少し頭が痛くなる。深夜三時に帰宅。
今日の昼ごろ、選挙カーのスピーカーがうるさくて目を覚ます。頭にきた僕は、おっさんの後頭部にカカト落としをくらわせてやった。
<僕の消しゴム>
まるで韓国映画のようなタイトルだが、内容はまったく異なる。
僕の消しゴムはよく神隠しにあう。今もどっかにいっちまった。どこだ!どこにいったんだ!俺が悪かった。今度からは大切に扱うから早く出てきておくれ。
<ダメ人間>
僕はダメだ。ダメ人間だ。プリンを横取りされただけで泣き出すような男だ。
今日、塾で隣の席に座っていた先生に話しかけられた。問題が解けて喜んでいる生徒の様子を見て、カワイイですねと僕にしゃべりかけてきたのだ。
僕はただ微笑み返すことしかできなかった。
ああ、なんで僕は気の利いたことが言えなかったのだろう。アドリブがぜんぜん効かない。今なら、そうですね。子供の頃に戻りたいですね。あの頃は純粋に物事が見えてました。偏見や先入観なしに世界を眺めてましたね。大人になってからは、世界が濁ってしまいましたよ。ハ、ハ、ハ。なんてこと言えるのに。
僕はホントにくだらなくて役に立たない男だ。こんな僕なんかより、山崎邦正のほうがよっぽど人類の発展に寄与している。
<ダメ人間2>
やっぱり僕はダメだ。ダメ人間だ。ジャンケンに負けただけで失禁してしまうような男だ。
今日、僕が教材のコピーをしていると女の子(おそらく小5〜中一ぐらい)が近くに寄ってきた。僕と何かしゃべりたそうな感じだ。
そこで教師たる者がとるべき行動。きっと、こんにちはと優しく微笑みながら、どうしたのと話しかけるのがベターなのだろう。
しかし僕は、この大馬鹿ヤローは、その娘と目が合いそうになってあわてて顔を伏せてしまった・・・。おお、なんてあわれなシャイボーイ。
アホか、オレは。オレみたいなヤツはゴジラに踏み殺されてしまえばいいんだ。
僕はホントにくだらなくて役に立たない男だ。こんな僕なんかより、便座カバーのほうがよっぽど人類の発展に寄与している
<ダメ人間3>
っぱり×2。僕はダメだ。ダメ人間だ。好きな娘に笑われただけで遺書をしたためるような男だ。
昨日の女の子が今日もいた。今回は、僕の担当している男の子(小3)N君を介して接触を図ってきた。
女の子は、待てーと言いながらN君を追い回していた。二人が僕に近づいてくる。ここは教師として注意するべきだろう。しかも優しく諭すように。
できるのか?オレにそんなことが。なんたってオレは、童貞ヤローなんだぜ。おそらく恋愛の経験値だって、この二人とたいして変わらないだろう。だが、やってやる。オレはただの童貞ではない。経験がないぶん知識を蓄えてきたんだ。言わばインテリ童貞、理論武装した童貞だ。怖気づくなオレ。よし、いくぞ。
女の子がこっちを向いた。がんばれ、オレ。目をそらすんじゃない。僕は優しく微笑んだ。やった、第一関門突破だ。
次は注意だ。と、そのとき。
「この子、いけない子じゃろ」
と、女の子がN君を捕まえて僕にそう言ってきた。
度肝をぬかれた僕は、ハハと笑うことしかできなかった。
どうすればいい?こんな時はどんな言葉をつなげればいい?
僕は一瞬の間に様々な考えをめぐらせた。しかし、それは徒労に終わった。「こらっ、走ったらダメでしょ」室長が叱った。
二人はしょぼしょぼと退散していった。
僕はホントにくだらなくて役に立たない男だ。こんな僕なんかより、ミニスカポリスのほうがよっぽど人類の発展に寄与している。
<ダメ人間(番外編)>
やっぱり僕は・・・ってくどいか。今回はそんなにダメではなかった。
ある先生の代行として、中二の男の子を担当することになった。Y君。よくしゃべる子だ。僕にいろんな質問を投げかけてくる。
「先生、カノジョおる?」
「先生、どこに住んどん?」
「先生、給料ナンボ?」
こんなことも聞かれた。
「先生、何歳?」
何歳に見えると僕が尋ねると、23という答えが返ってきた。うれしいねぇ、四歳も若く見られちゃったよ。それとも、単に成長してないだけか?あいかわらず童貞で、中学のフォークダンス以来、女の子と手をつないだことないし。
そして、授業が終わってY君が変える頃。彼は室長にこう言った。
「来週もこの先生がええ」
分かっている。僕はだまされない。僕の雑談やY君の質問で時間がつぶれるから彼はそう言ったんだ。それくらい見抜けるさ。オレはバカじゃないんだ。一人でトイレに行けるんだぜ!
でも・・・でも・・・うれしい。やっぱりうれしいよ、うん。これが女の子だったらなー。オレはもう悶死してるよ。さらに、これが堀北真希だったなら・・・。オレはふんどし一丁で夕日に向かって走り出す。やがてオレの背中に翼が生えてくる。そしてオレは飛び立つ。童貞ランドへ・・・。みなさん、さようなら。
<妖精>
妖精が現れた。彼女はひどく傷ついているようだった。
「別れを言いにきたの」か細い声で彼女はつぶやいた。
僕はこの状況をうまく飲み込めない。
「今までありがとう。この五年間とても楽しかったわ。でも、できるならもう少し大事に扱ってほしかったわ」
彼女の体は埃だらけだった。僕はなんとなく彼女の正体をつかめてきた。
「じゃあね」そう言うと彼女の姿は徐々に消えていった。
予想どおり、僕のCDコンポは動かなくなっていた。五年という歳月は長いのか短いのか、僕には分からない。だが、ひとつだけ確かなことがある。それは、僕の頭はかなりイタいということだ。末期症状だ。妖精が見えるようになるなんて、これは二次元へのお誘いか?僕はあちらの世界に足を踏み入れてしまったのだろうか?
<にわかハンサムボーイ>
ひさしぶりに女の子(Uちゃん)を受け持った。急な代行だった。担当の先生が事故にあったらしい。中三の英語と聞いていたので、英検二級の僕にとっては楽勝×2と思っていた。それが、なんということだ。Uちゃんは岡大付中だった。しかも、教科書は高校のものだという。
僕は塾にある参考書を使って授業を行おうと思っていた。だが、
Uちゃんは、学校の宿題を一緒にやってほしいと言った。それはヤバイ。そうなると答えが確認できないうえ、僕の実力が試されてしまう。
しょうがない。よし、いいだろう。やってやろう。インテリ童貞をなめるんじゃねぇ!世界中の童貞よ、オラにパワーを分けてくれ!
そして授業中。一つだけ答えに迷ったところがあった。仕方がないので、室長に答えを求めたら意見が分かれてしまった。僕はAが正解だと思う。室長はBと主張する。その様子をUちゃんが眺めている。結局、ネットを使って調べることにした。結果、僕の正解。ガハハ、そうだろう。オレをあなどってもらっては困る。なんだか、Uちゃんのオレを見る目も変わった気がする。
今日の僕は、すこぶる調子がいい。そういえば仕事に出かける間際、近所の女の子(小学生)に、こんにちわと挨拶された。
これもうれしかったなぁ。さわやかなお兄さんって感じじゃないか。まさかオレが童貞だとは思うまい。もしそんなことがバレれば、ウソッ、キモーイ、27で童貞なんて終わってるね、と罵倒されてしまうだろう。それがうまく誤魔化せているのは、ひとえにオレの演技と努力と部屋とYシャツと私であろう。
なんだか自分に自信がわいてきた。ありがとう、Uちゃん、近所の女の子、そして人類。
ちなみに、ここではUちゃんと書いているが、実際はN(名字)さんと呼んでいた。僕が最後に女の子をちゃんづけで呼んだのは・・・。アレッ、オレって女の子をちゃんづけで呼んだことあるのか?まさか・・・オレってやっぱりダメじゃん。
<スーザンとイタイ男>
今日はスーザンを車で送り迎え。しかも朝の九時に。なぜ日曜の早朝から友人の運転手にならなくてはならないのか?それは、日頃彼の世話になっているからである。
彼は、地理に不得手な僕をいろんなところへ案内してくれるし、様々な情報を提供してくれる。中でも僕が一番感謝しているのは、モテない男の美学を教えてもらったことだ。彼はすでに彼女を作ることあきらめている。さらに彼は、成人男子が彼女と過ごすであろう休日を、父親に代わり家族サービスをするという善行を積んでいる。彼はモテない男の鑑である。僕にとって、彼はキムタクなんかより100倍カッコイイ(もちろんウソ)。僕にとって、彼は人間国宝(だからウソだって)。僕にとって、彼は神(本気にするなよ)。
スーザンを乗せての帰りしな、タイヤが少しへこんでいるいるのを発見。少し気になったので、ガソリンスタンドで空気圧を調べてもらうことに。すると、パンク。タイヤがかなり傷ついていたらしい。全部取り替えてもらうと3万1000円だという。
予想外の出費だ。ああ、痛い。イタイ、イタイよ。あの娘を想うと夜も眠れないよ。これは恋なのかなぁ。あの娘の笑顔はストロベリー・ダイナマイトだぜ(初恋を思い出して現実逃避するオレ)。
結局、タイヤを全部交換してもらった。オレのサイフは羽根が生えてどっかに飛んでいっちまった。これでCDコンポを買い換えることはできなくなった。
その後、100円ショップに寄ってお買い物。そしてスーザン宅にて一休み。いつも通りの休日が過ぎ去っていった・・・。
このままでいいのかオレは!いつか、この日記に彼女のことを書く日が来るのか?幸せに浮かれた軽佻浮薄な駄文を連ねることはあるのか?あるとすれば、それはいつだ?その時はオレの頭は正常に機能しているのか?妄想彼女じゃないだろうな!実際に存在しているんだろうな!オレは周りから変な目で見られていないか?アッ、おまえ今笑ったろ!オレのこと見て笑ったろ!そうだよ、オレは童貞ヤローだよ。女の子とろくに話もできないよ。そうだよね、おかしいよね。オレって変わってるよね。うすうす気づいてたんだ。子供の頃からね。9歳のとき札幌に愛人を作って以来、僕の人生は激変してしまったんだ。僕がタモリの物まねをしているとUFOが飛んでくるし、四国に旅行したときは横綱に犯された。つい先日は、一列になった大勢の踊り子が空から降ってきた(たのむから本気にしないでくれよ)。
ああ、疲れた。こんな長文書くんじゃなかった。
<遺書>
お父さん、お母さん。先立つ息子をお許しください。
僕はもう生きていけません。
もうこれ以上、生き恥をさらしたくないのです。
今日、車で信号待ちをしているとき、僕は鼻くそをほじっておりました。指を鼻の穴に突っ込んでいると、僕はある視線に気づきました。近くにいた女子高生がこちらを見て笑っていたのです。
その瞬間、僕は自殺を決意いたしました。
長い間お世話になりました。
僕はこれから熊と戦います。そして死にます。
それではみなさん、さようなら。
<帰ってきたダメ人間>
やっぱり僕はダメだ。ダメ人間なんだ。リカちゃん人形とラブホテルに行くような男だ。
昨日、生徒(Y君)に笑われた。先生、キョロキョロしすぎ、だって。たしかにオレは挙動不審だ。まわりからそう思われても仕方がないと思っている。
以前、日記にも書いたが、僕は人と目を合わせるのが苦手だ。
女性と話す場合、それが特にひどくなる。
昨日、僕はある女性教員(Mさん)と当たり障りのない会話をしていた。今日は暖かいですね、といった類のおしゃべりだ。
僕が、そうですねと相槌をうとうとしたら、Mさんと目が合いそうになった。僕はそっと目をそらす。その拍子に視線が下がって、Mさんの胸のあたりに目が行ってしまった。
ヤバイ、僕はあわてて顔を横へ伏せた。
この様子をY君に見られて笑われてしまったわけだ。
なぜ、僕はこのように過剰に反応してしまうのか?
それは、僕のひねくれ者の性格が原因なのだ。
僕は街でキャミソールとかで胸を強調してる女の子を見かけても、絶対に視線をそちらに向けない。だって、見てしまったら
相手の思うつぼじゃないか。
お前ら、そういうカッコすれば男の視線をクギづけにできると思ってるんだろ。バーカ、そうはいくか。オレをそこいらの男と一緒にするんじゃねぇよ。オレはお前らのあやつり人形じゃねぇんだ!
ハハハ、勝ったぞ!オレは女どもからの誘惑に打ち勝ったぞ!
・
・ ・
女「放送席、放送席。この度、女性の誘惑を克服したニーチェさんに勝利者インタビューを行いたいと思います」
女「おめでとうございます」
オレ「ありがとうございます。ところでキミは誰?」
女「今までいろんな苦労があったと思いますが、どのように乗り越えてこられたのですか?」
オレ「そうですね、いろんな修行を積んできました。アメリカのひょうきん者をぶんなぐったりしてました。ところでキミ、変なにおいがするよ。ヤギのようなにおいがするよ」
女「最後にファンの皆さんに一言」
オレ「ショウヘイヘーーーーーイ!!」
女「以上、キ〇ガイのインタビューをお送りしました」
妄想が頭の中で広がっていく。
そして、うつむいてせせら笑いながら、オレは街を歩いていく。
うう・・・オレってキモイ。なんなんだ、この男は。近寄りがたいぞ。宇宙人のほうがまだ親近感があるぞ。
この男からは、得体の知れないエネルギーが発散されている。
何かとてつもないことをやってくれそうだ。
きっと、人類史上最高の下着ドロボウになってくれるだろう。
<選挙と初恋>
投票に行ってまいりました。マイミクのスーザン、くらぷり、そしてmixiを頑なに拒否するN君と。
地元の発展の祈って・・・ではなく別の目的で。
母校の体育館が投票所だったので、もしかしたら初恋の娘に会えるかもと期待していたわけです。
が、若者は僕らだけ。まわりは、おじいさん、おばあさん、おじさん、おばさんだらけだった。それにカッパもいた。
おばさんが3人集まって、こちらをちらりと見ながらヒソヒソ話をしている。
「あれ、○○さんところの息子さんじゃない?いまだに童貞だそうよ。いやーね、童貞臭がプンプンしてるわ」
オレは童貞バズーカをセットした。
ウワサ好き怪獣オバサーンを撃破するのだ!
ズドーン!!!!
岡山県警は22日午後2時頃、岡山県岡山市立○○中学校体育館にて、女性(56)に暴行を働いた男(27)を逮捕した。
調べでは、男は突然女性に襲い掛かり、女性の頭をアフロにしようとした疑い。
男は「オレは桃から生まれた桃人間だ!」と叫ぶなど意味不明の言動を繰り返しており、県警は男を措置入院させた。
<キモイ指数>
仕事帰りにBOOK OFFに寄った。
文庫本を2,3冊買おうと思ったのだ。
文庫本コーナーへ向かう途中、僕は見つけてしまった。
ただならぬオーラを発する男を。
誰も彼に近づくことはできない。
おそらく3日以上洗っていないであろうベタベタの長髪。
ポッコリという形容がピッタリの突き出たおなか。
見事なセンスだ、ピンクのトレーナー。
キモい指数は、ゆうに500を超えていた(この値は、女性下着を頭にかぶったみのもんたに相当する。その姿で「奥さん、それはね・・・」と言うみのもんたを想像してみよう)。
彼は美少女アニメDVDに見入っていた。
キモい指数+100だ。
僕は反省しなければならない。
同じキモい仲間として手を取り合って共闘しなければならないのに、僕は優越感に浸ってしまった。
まったく恥ずべきことだ。
罰として、僕は性転換手術をうけることにした。
みなさん、これからよろしくね♡。うっふん、あっはん♡。
<童貞バレちゃった事件>
今回は、僕の童貞バレちゃった事件を披露しよう。
*このエピソードはかなりイタイです。ヤバイです。
女性の方は吐き気をもよおす恐れがあります。
ご注意ください。
僕が大阪のコンビニで働いていた頃の話だ(約3年前)。
その日、僕は女の子(女子大生Sさん)と一緒にバイトに入っていた。Sさんと話していると(コンビニでのバイトは女の子と話しやすかった。横に並んでいるため、目を合わせないですむからだ)、彼女は急に腹痛を訴え始めた。
「いいよ、トイレに行ってきても」僕は声をかけた。
でもSさんは動かない。
お手洗いと言うべきだったかな、オレってデリカシーがないな。
Sさんの顔が少し青ざめてきた。
そうだ、バックルームの救急箱の中に正露丸があったはずだ。
それを持ってこよう。
そのことを伝えると、いえ、いいですとSさんは答えた。
女性の皆さんは、この話のオチにうすうす気づき始めただろうか?
まったく先の読めない男子はヤバイぞ。オレと同じ道を歩むことになるぞ。
そう、彼女は生理だったのだ。それなのにオレは・・・。
ああ、恥ずかしい。ここまでくると失礼じゃないか。
そうなのか、生理っておなかが痛くなるのか。もちろん、女性には生理があることは知っていたさ。でも、それがどんな症状を引き起こすのかは分からなかった。
なんたってオレは男4人兄弟の長男。
女の子の体については無知に等しいぜ、Yeah!
裸体はTV画面を通じてでしか見たことがないぜ、Yeah!×2
オレは岡山生まれ、童貞育ち。童貞なヤツは大体友達。
童貞男子中学生はオレの親友。
「オマエ童貞?オレ童貞。おこづかいやるからエロ本でも買ってこいよ。がんばれよ!」
地元じゃ童貞アニキと呼ばれてる、Yeahhhhhhhhhhhhh!!!!
えー、ごらんのとおり私ニーチェは壊れてしまいました。
僕は、これからパラシュートなしでヘリコプターから飛び降ります。
みなさん、それじゃバイバーイ。
<童貞バレちゃった事件(後日談)>
[後日談 その1]
童貞バレちゃった事件から数ヵ月後、僕がアダルトビデオを借りていることがSさんにバレた(これも別に隠していたわけではない)。
そのときにSさんが発した言葉。
「安心しましたよ」
どうやら僕があまりにも女性に関して無知だったため、
僕のことをゲイだとカン違いしていたらしい。
童貞は変な誤解を招きやすい。
気をつけよう。
[後日談 その2]
さらに半年後。7月か8月(夏だったのはおぼえている)。
Sさんが話しかけてきた。
「私、来月の20日誕生日なんですよ」
ああ、そう、と僕は答えた。
Sさんがまた話しかけてきた。
「私、来月の20日誕生日なんですよ」
ふーん、と僕は答えた。
Sさんがまたまた話しかけてきた。
「私、来月の20日誕生日なんですよ」
チッ、うっとうしいな。
「わかった、わかった。何かプレゼントすればいいんでしょ」
僕は仕方なくそう言った。
「やった。楽しみにしてますね」
Sさんは男性経験が豊富だ。男慣れしている。
バイト仲間からそう聞いた。見た目通りの遊び人だ。
だから、ありきたりのプレゼントしてもつまらんだろう。
うーん、どうしよう。
便座にしようか。ちょっとシュールか。
!!そうだ、いいこと思いついた。
僕は市役所に行った。
僕「すいません、婚姻届はどこにありますか」
女「こちらにあります、初婚ですか?」
僕「あ、はい」
僕はいろいろ説明を受けた。
保証人は成人なら誰でもいいらしい。これは勉強になった。
もちろんギャグですよ。
本気でプロポーズするわけじゃないですよ。
Sさんは笑いが分かる人だから、婚姻届をプレゼントしたら
おもしろいかなって。
それに、Sさんだっていつかは結婚するだろうから持っていて損はしないだろう。
誕生日当日。
バイトが終わっあと、僕はSさんに婚姻届を渡した。
Sさんの顔が真っ赤になった。
やべぇ、本気にしたのか?
「どう、うけた?いままでこんなプレゼントしたヤツいなかったでしょ」
僕はあわててこれがギャグであることを印象付けた。
「ちょっと、びっくりしましたよぉ」
Sさんは顔を真っ赤にしたまま笑った。
なんだカワイイところもあるじゃねぇか。
僕は正直そう思ってしまった。
・・・でも、演技じゃねぇだろうな。こいつ恋愛経験が豊富だからな。
だ、だまされねぇぞ。
オレを誰だと思ってるんだ。
童貞神の子ニーチェだぞ。
童貞の普及のため、この地上に舞い降りたのだぞ。
あぶない×2
オレの童貞魂が吸い取られるところだった。
気を引き締めないと。
童貞神よ、許したまえ。少しでも心が揺れてしまった僕を。
アーメン、ドーテイ。
僕は童貞魂を鍛えなおすため、ふんどし姿でバイクにまたがった。人々の冷たい視線をよそに、僕は颯爽と街を駆け巡る。
童貞ライダーの明日はどっちだ。
<第一回童貞会議>
議長「今日みんなに集まってもらったのはほかでもない、ニーチェの童貞についてだ。みんなの忌憚のない意見を伺いたい」
A「ということは、彼の童貞について重大な疑念が生じたわけですか?」
議長「うむ。前回の日記を見てもらえれば分かるとおり、彼は女の子との会話を難なくこなしている。これは童貞にあるまじき行為ではないか」
B「そうっすよ。オレは前から怪しいと思ってたんだ。きっと純情ぶって女の気を引こうとしてるんじゃねぇの」
C「仮にそうだとしても、新たな疑問が浮かんでくるわね。つまり、なぜ彼はマイミクの女性たちと接触を図ろうとしないのかという疑問がね」
B「オマエ、分かってねぇな。ニーチェはオクテなんだよ。女と話すのが苦手だから、むこうからアクション起こすのを待ってるんだよ」
C「そんなにオクテなんだったら、童貞の可能性のほうが高いんじゃないの?アンタ、女にモテないからそんなひねくれたこと言ってるんでしょ。風俗に行くお金があるんだったら、もっと有意義なことに使いなさいよ」
B「なんだと、このメス豚!」
C「なによ、キー!」
議長「まぁまぁお二人さん、落ち着いて。おい、キミはどう思う?」
D「ショウヘーイ」
A「いずれにしても、物証が少なすぎますね。日記だけでは判断が難しいです。議長は何か他に情報をつかんでいないのですか?」
議長「ふむ。彼の友人から聞いた話によると、彼は絶対に風俗には行かないそうだ。彼を誘っても<自分の欲望ぐらい自分で処理しろ!>と一喝されるそうだ。だが、AVを買いに行くときは一緒についてくるらしい」
C「純粋なのか不潔なのか分からないわ」
B[分かった。女の前じゃ緊張して立たないんじゃねぇの。時々いるんだよ、そんなヘタレ男が」
C「アンタはそんな下品な発想しかできないの?アンタの頭の中はチン○がつまってるんじゃないの?」
B「なんだと、このメス豚!」
C「なによ、キー!」
議長「・・・誰か、あの二人をつまみだせ」
D「ショウヘーイ」
A「やはり、まだ結論に至るには早すぎます。今後の彼の日記を注視していくべきではないでしょうか」
議長「そうだな。我々にできることはニーチェを見守ることだけだな。今日の会議はこれで終了だ。みんな、ごくろうだった」
D「ショウヘイへーーーーーーーーーイ」
- 2007/05/08(火) 15:09:25|
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